必要な備品(その2 その他の備品)

行政書士事務所の開業の際に、パソコンとプリンター以外に必要なものは何でしょうか?

机、イス、本棚、ファックス、コピー機、電話。これだけは必須でしょう。事務所スペースに余裕があれば、応接セットも用意しておくとよいかもしれません。

そして、事務所内に最低一つは、「鍵のかかる物入れ」があった方がよいです。顧客の個人情報書類などを入れておくためです。開業序盤は、スチール机の鍵付きの引き出しで十分かもしれません。余力が出てきたら、別途、鍵のかかる本棚などを購入しましょう。

更に、細かい文具が必要ですが、これらは自然に揃っていくでしょう。例えば、ホッチキス、朱肉、印鑑マット、電卓、穴あけパンチ、定規、クリアファイルやクリップ、フセンの類、ノート、コピー用紙、封筒、ファイル、来客用コーヒーカップ・・・・こうしたものは、一度に購入しようとすると大変ですので、必要なものから、徐々に揃えればよいと思います。

それから、名刺と行政書士の職印が必要です。職印については、後でご説明します。また、事務所の住所が彫ってあるスタンプもあると便利です。

さて、最初に作る名刺の枚数ですが、個人的な意見では、まず100枚くらい作ればよいのではないかと思います。300枚、500枚と、大量に発注すれば、1枚当たりの単価は安くはなりますが、使いきらないうちに、事務所で扱う主力業務が変更になったりすることは珍しいことではありません。

「会社設立専門の行政書士をやるぞ!」と思って、名刺にその旨を記載しても、許認可などの別業務が入ってきて、いつの間にか、そちらが主力業務になったりする場合もあるのです。

ですから、開業序盤にビジネス交流会の予定などをいくつも入れていて、大量の名刺を配る予定がなければ、100枚、多くても200枚くらいずつ作成していくのが、無駄がないのではないかと思われます。

また、名刺を作りかえる度に、過去に営業に行った見込み客のところに「名刺を新しくしたので、また営業にきました!」と、再訪問する口実にもなりますよ。

行政書士事務所開業

行政書士事務所を開業するときは、どのような備品を揃えればよいのでしょうか?

まず、パソコンは絶対に必要です。厳密に言えば、パソコンなしでも業務ができないことはないかもしれませんが、普通の行政書士はパソコンは使用しますよね。

パソコンのスペックは、それほど大層なものでなくても構いません。データ容量も、それほど大きなものは必要ありません。例えばこれが建築士の事務所などだったら、写真データなども多用するから大きな容量が必要になるかもしれませんが、行政書士の場合は、普通はそうしたこともありません。

ただし、業務で使うのですから、できればパソコンは1台ではなく、複数あった方がよいと思われます。万一、通常使っているパソコンが使えない状況になった場合、すぐに代替できるように準備しておいた方がよいのです。もちろん、バックアップをこまめに取ることは、言うまでもありません。

そして、事務所と自宅が離れている場合は問題がないのですが、自宅で開業する場合は、プライベート用のパソコンと業務用のパソコンを、別々にしておいた方がよいでしょう。家族と同居している場合は、尚更です。

行政書士が業務で使用するパソコンには、顧客の個人情報や機密情報のデータがたくさん入ることになるからです。そうした大事なデータを、うっかり自分以外の人に見られたり、過って消去されたりする危険は、あらかじめ遠ざけておく必要があるのです。

次に、プリンターも必要です。営業チラシや事務所便りなどを自作するつもりであれば、カラープリンターが良いかもしれませんが、モノクロでも、書類を作成する業務自体には、差しさわりはないと思われます。

用紙のサイズは、A4用紙が印刷できれば十分です。官公庁に提出する書類は、通常はA4サイズです。もしA3やB4のサイズが必要になった際は、事務所のパソコンでA4サイズで書類を作り、コンビニなどで拡大コピーをしてしまえばよいのです。

ファックスやコピー機などと一緒になっている複合機でもよいし、単体のプリンターでも問題ないでしょう。

では、事務所を賃貸する場合のメリットとデメリットは、どのようなことでしょうか?当然ですが、概ね、自宅開業のメリット・デメリットと反対のことになります。先程お話ししたことの逆を考えればよいのですが、ざっとまとめてみましょう。

まず、事務所を賃貸する場合のメリットは、「見込み客に信用されやすい」ことです。

自宅の一室を事務所にしている人の場合、見込み客に、「この事務所は本当に稼働しているのか?」と思われる心配があります。「儲かっていないから、余所に事務所を借りられないんじゃないか?」つまり「儲かっていないのは、業務力がないからではないか?」と思われてしまう懸念があります。

それに対して、事務所を借りて開業している人の場合は、「おお、仕事ができそうだな」と見込み客に思わせることができます。立地の良い事務所であれば、尚更です。「こんな場所で事務所をやっていられるのだから、この行政書士は実力があるのだな。信頼して大丈夫だな」と思ってもらえることは、大きな利点です。

しかし、デメリットもあります。それは、経費がかかることです。

まず、事務所を賃貸する場合は、権利金や礼金だけでも莫大な額になります。一般の居住用住宅では、敷金も礼金も、せいぜい2ヶ月分ずつくらいですが、事務所を賃貸する場合は、その数倍以上の費用がかかることも多く、出費がかさみます。

また、毎月の賃貸料もかかります。行政書士事務所の経営が軌道に乗ってしまえばよいのですが、開業したてで仕事がない頃は、毎月の賃貸料の出費はかなり応えるものです。

更に、自宅から事務所への交通費がかかります。東京都の場合を例にとれば、八王子市に自宅がある人が神田駅近くに事務所を借りた場合、1ヶ月の定期代は2万円を超えます。

サラリーマン時代は、「通勤費は会社が出してくれるもの」だったので、この交通費を考えに入れていない人がなかなか多いようです。

このように、事務所を賃貸して開業する場合は、意外な費用がかかるものなので、多めに資金準備をして開業した方がよいでしょう。

次に、行政書士事務所を自宅で開業することのデメリットについて、見ていきましょう。

これまで、自宅兼事務所のメリットを述べてきましたが、自宅開業には、デメリットもあります。まず第一のデメリットは、仕事とプライベートの区別がつかなくなりがちであることです。

自宅内でも、仕事の時間はワイシャツに着替えたりするなどして、仕事とプライベートをきちんと分離できる性格の人はよいのですが、それができない人も数多くいます。そうした人は、仕事をする時間でも、プライベート用のジャージなどを着て、だらだらと過ごしてしまいがちになります。当然、仕事に集中もできず、営業にも身が入らず、その結果、仕事もろくに入ってこないという状況のまま、廃業してしまう人もいます。

第二のデメリットは、対外的な信用面にあります。自宅で開業する場合、外部の人に、「開業して仕事をしている」という状況がアピールしづらいのです。来客があっても、自宅の居間にとおすことになり、顧客に「この人、開業したと言ってるけど、本当に仕事してるのかな?」と思われてしまう懸念もあります。行政書士のような仕事は信用が大切なので、このデメリットは大きなものなのです。

また、自宅開業の場合、自宅のプライベート電話と事務所の電話が同じ回線だったりすると、顧客からの電話に、小さな子供が出てしまったりすることもあり、顧客に「この事務所、本当に大丈夫なのだろうか?」と思わせてしまう一因にもなります。

些細なことに思えるかもしれませんが、こうした現象は、自宅と事務所の区分が明確になされていないことを連想させるため、行政書士に個人情報や会社の機密情報を預ける顧客としては、仕事を依頼することを躊躇してしまう原因にもなりかねないのです。

ただし自宅兼事務所の場合でも、戸建て住宅の一部を改造して、あるいは離れなどを建造して事務所を分離し、看板などを掲げてあれば、状況は賃貸事務所と変わらず、更に、「通勤時間が無駄にならない」などの自宅事務所のメリットも享受することができます。

行政書士事務所を開業するとき、自宅の一室で開業するか、それとも事務所を賃貸するか、とう問題が出てきます。まず、自宅で開業する場合のメリットを考えてみましょう。

開業時に、「最初は自宅で始めよう。」と考える人は、なかなか多いものです。特に、定年退職後に行政書士事務所を開業する人などは、これから新しく事務所を借りたりせずに、自宅の一室でのんびりやっていこうと思う人も多いでしょう。また、若い人でも、開業資金が少ない場合などは、最初は自宅で開業し、収入の入り具合を見極めてから、外に事務所を借りようと考える人もいるでしょう。

自宅開業のメリットは、何といっても、事務所家賃がかからないことです。自宅の外に事務所を借りようと思えば、事務所家賃がかかります。地域にもよりますが、1ヶ月に数万円から十数万円、広い事務所を借りれば数十万円もの家賃が、毎月、出て行きます。更に、電気代や電話代もかかります。しかし自宅兼事務所の場合は、事務所家賃もかからず、事務所分の電気代や電話代の基本料金が、別途かかることもありません。また、事務所を借りる際の権利金などもゼロです。

次のメリットは、通勤をしなくてもよいことです。会社員の場合も同じですが、自宅と職場との往復に1~2時間程かかる人はたくさんいます。自宅開業の場合は、この1~2時間を仕事に充てることができます。また、通勤費もかかりません。

他のメリットとしてあげられることは、いつでも仕事ができることです。開業したての頃は仕事がないかもしれませんが、事務所が軌道に乗ってきた場合、何件もの仕事が集中して入ってくることがあります。そして、その仕事の期限が近いときなどは、夜中まで仕事をせざるを得ない状況がでてきます。

こうしたときに、自宅開業の場合は、終電の時間を気にすることなく、夜中まで仕事をしたり、途中で仮眠をとったりすることもできます。このように、時間が自由に使えることは、自宅開業の場合の、非常に大きなメリットです。

さて、行政書士事務所を開業するとき、誰もが最初に考えることは「どこで事務所をやろうか?」ということでしょう。

駅前の人通りの多い立地でやるか、郊外に広々とした事務所を借りるか、はたまた賃貸事務所にするか、自宅の一室で開業するか、とても悩ましい問題です。

行政書士事務所の開業場所は、その事務所の扱う業務にも左右されます。「会社設立」を第一の業務にしようとしている行政書士であれば、法務局の近くが便利でしょうし、「許認可申請」を専門業務にしようとしている行政書士であれば、県庁から徒歩圏内に事務所を借りるのがよいでしょう。

とはいえ、近年は電子申請も発達し、提出書類も郵送受付が主流になりつつあるところも多いため、一概にそうとも言えないかもしれませんが、それでも、自分の業務に関係する官公庁の近くに事務所があるということは、非常に便利なものです。

そうした立地には、既に行政書士事務所が多くあり、競合が厳しいという事実もありますが、その反面、他の行政書士と顔見知りになってしまえば、良い情報交換相手となるかもしれません。

一方、行政書士事務所自体が少ない地域で開業する場合は、競合事務所も少ない分、顧客となる相手の絶対数も少ないため、扱う業務を限定しすぎず、ある程度、間口を広げて開業する必要があります。

そうした場所で、「会社設立専門!」の事務所を開業しようとしても、設立する会社自体が少ないのですから、事務所経営が成り立たない心配もあります。

もっとも、インターネットやスカイプを駆使して、「会社設立業務、全国対応いたします!」というやり方もできますが、この方法は、開業直後の行政書士には向いてないとも思われます。

行政書士の数が少ない地域で開業するのであれば、守備範囲を広めに設定した事務所を開業し、その地域の司法書士や税理士などと良い関係を構築して、連携しながら仕事をしていく方向を選んだ方が、事務所経営は安定するでしょう。





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