行政書士事務所を経営していこう!

これまで、行政書士事務所の開業について、開業場所、取扱業務、揃える備品やその費用、行政書士会への入会、税務署などへの届け出など、様々なことを考えてきました。

どうでしょうか?開業にこぎつけるだけで、なかなか大変でしょう?開業費用も、200万円近くかかる人が多いと思います。

でも開業してしまえば、後は、こうした費用を無駄にせず、堅実に経営をしていくだけです。

開業当初は、これからの収入について、「1ヶ月に○○万円は儲けたいな」「1年で〇百万円くらいの収入になったらいいな」など、楽しみながら予想してみるのもよいでしょう。

でも、たとえその予想通りに行かなくても、すぐに落胆しないでください。

そもそも、大抵の新規開業者は、開業当初の収入について、楽観的な予想を立てすぎるのです。現実は、有力なコネクションのある人を除けば、最初の半年くらいは、仕事が全く受注できない人も数多くいます。1年くらい収入がない人もいるかもしれません。

行政書士の仕事は、飲食店などと違い、「今日、営業すれば、明日には、いくつかの仕事がくる」というものではありません。チラシやDMを配っても、問い合わせが来るまで何ヶ月もかかることは多いわけです。

ですから、「全然仕事がないから、もうやめてしまおう」と安易な結論を出さないことが大切でしょう。営業をしていれば、いつか仕事はくるものです。最初のうちは、「仕事を取るぞ!」と意気込まず、「ここに行政書士事務所ができましたよ」と紹介するくらいの気持ちで営業した方がよいかもしれません。

そして、仕事が来ない間も、決してヒマではないはずです。事務所のチラシを作ったり、ホームページを作ってみたり、業務研修会に出席したりと、毎日何かとやることはあると思います。

そうして、自分の行政書士事務所の数年後の姿を予測しながら、日々、堅実な経営をしていくようにしましょう。

行政書士事務所開業

都道府県行政書士会に入会し、行政書士登録をして、一安心・・・というわけにはいきません。他にも、役所に提出しなければならない書類があるのです。

まず、開業届を税務署に提出しましょう。用紙は、最寄りの税務署でもらえます。また、国税庁のサイトからダウンロードすることもできます。

青色申告をしようと思っている場合は、このとき一緒に、青色申告承認申請書も提出しておきましょう。この青色申告承認申請書は、個人事業の場合、事務所の開業日から2ヶ月以内に提出しないと、その年は青色申告ができなくなってしまうので、注意が必要です。

青色申告は、複式簿記での記帳や帳簿類の調整が必要になりますが、65万円の青色申告特別控除や損失の次年度への繰り越し制度などがあり、税制上、とても有利です。

「簿記なんてできないよ。」という方、行政書士にとって、簿記の知識はあるに越したことはありません。たとえ、会計記帳業務をしない予定の人でも、官公庁提出書類に決算書を添付することは多々ありますから、この際、簿記会計の基本だけでも勉強しておくことをおすすめします。

これらの開業届や青色申告承認申請書は、管轄の税務署に提出します。

さて、もし開業当初から従業員を雇う場合は、更に他の書類が必要になります。
まず、税務署提出書類として、給与支払事務所等の開設届があります。これは、従業員を雇って、給与を支払う場合に提出する書類です。

この書類が必要になるのは、あくまでも従業員を雇う場合です。「忙しいから、他の行政書士さんにちょっとだけ仕事を外注しよう」という場合は該当しないので、注意してください。

更に、労働基準監督署へ提出する書類として、労働保険関係成立届があります。このとき、その従業員の給料の見込額に応じて、労災保険料を前払いする必要があります。また、
その従業員の勤務時間によっては、雇用保険や社会保険にも加入させなければならず、ハローワークや年金事務所などへの書類提出も必要になってきます。

さて、事務所所在地の行政書士会に入会すると、当然ですが、月々の会費がかかるようになります。また、政治連盟会費も、毎月かかります。

更に、都道府県の行政書士会は、いくつもの支部に分かれていて、その支部会費もかかるところが多いようです。

ちなみに東京都の場合は、1ヶ月の会費は6,000円です。これは、入会時に、まとめて3ヶ月支払い、その後は、3ヶ月に1回、3ヶ月分が銀行口座から引き落とされます。

東京都の政治連盟会費は、1ヶ月1,000円で、こちらも入会時に3ヶ月分を支払い、その後も3ヶ月分ずつ、引き落とされていきます。

支部会費ですが、これは支部によって違います。しかし、1ヶ月数百円から1,000円くらいでしょう。

こうして考えると、東京都の場合、行政書士会の会費だけでも、1ヶ月に7,000円以上かかることになります。1年だと、支部会費を除いても84,000円。結構な額になりますね。

では、他の都道府県はどんな感じなのでしょうか?
千葉県行政書士会の1ヶ月の会費は、4,500円、政治連盟会費は500円。
大阪府行政書士会の1ヶ月の会費は、5,500円、政治連盟会費は500円。
このように、少しずつですが、都道府県によって違いがあるようです。

「行政書士会の会費って、高すぎるよ!払うのがもったいないよ。」と思う人も多いかもしれませんが、それなら、無駄にしないようにしましょう。こうして集められた行政書士会の会費は、行政書士会館の維持費や職員の給与などにも使われますが、会員向け研修会の費用にも使われているのです。

行政書士会では、色々な業務研修会が行われています。会社設立の実務研修会、許認可関係の実務研修会、相続関係の研修会、成年後見関連の研修会・・・こうした実務に関する研修会を、無料で、あるいは格安で、受講できるのです。受講した方が、絶対に得です

せっかく毎月の会費を納めているのですから、こういうところで、しっかり取り返しましょう!

行政書士になるには、都道府県の行政書士会への入会が必要であると、前に書きましたが、入会にあたっては、入会金が必要になります。

東京都行政書士会の場合、登録手数料25,000円、入会金200,000円、3ヶ月分の前払い会費18,000円がかかります。更に、登録免許税として、30,000円分の収入印紙が必要です。収入印紙は郵便局などで購入したものを、書類に貼りつけることになります。前払い会費を除いても、入会時に255,000円が必要になりますね。

また、政治連盟会費というものもあります。政治連盟会費も、3ヶ月分の前払い会費として、3,000円を納付します。

この「行政書士政治連盟」への入会は任意とされており、中には、「私は会費は支払いません」と主張する行政書士もいます。しかし大部分の行政書士は、政治連盟の会費も支払っているようです。

さて、上に書いたものは、東京都行政書士会への入会費用ですが、他の都道府県行政書士会では、いくらくらいなのでしょうか?入会金を少し比較してみると・・・神奈川県行政書士会の入会金は、150,000円、大阪府行政書士会の入会金は、250,000円です。都道府県によって違いはあるものの、なかなか高い金額ですね。

このような、入会金や登録費用などの他にも、最初に行政書士会で購入しておくべきものがあります。

まず行政書士会の職印です。これは「行政書士○○○○の印」と彫ってある四角い印鑑で、その行政書士が書類を作成した際に押印するものです。これは必ずしも行政書士会を通じて購入する必要はありませんが、大きさなどの規格が決められておりますので、行政書士会で購入してしまった方が面倒がないかもしれません。印鑑の素材にもよりますが、数千円くらいでしょう。

それから、行政書士バッジ。これは、業務中は着用するもののようですが、あまり着用している人を見たことがありません。・・・が、必要だと思います。都道府県行政書士会で購入できるもので、2,500円前後だと思います。

それから、業務に必要なものとして、職務上請求書があります。これは1冊500円程で、行政書士会で購入できます。

その他にも、業務簿や表札など、行政書士会で購入できるものはありますが、こうしたものは、必要に応じて揃えて行けばよいでしょう。

行政書士事務所を開業する前に、行政書士会に書類を提出しなければなりません。行政書士は、試験に合格しただけでは、行政書士ではありません。日本行政書士会連合会の行政書士名簿に登録されてはじめて、行政書士だと名乗ることができるのです。

とはいえ、いきなり日本行政書士会連合会に、直接、書類を送るわけではありません。まず、開業しようとしている事務所の所在地の都道府県行政書士会宛に、登録書類を提出します。このときに、同時に、その都道府県行政書士会に入会することになります。

そして、都道府県行政書士会で受理された登録書類は、日本行政書士会連合会に送られ、連合会の審査を受けて、行政書士登録が完了します。登録書類の提出から登録が完了するまで、1ヶ月程みておいたほうがよいでしょう。

さて、この登録書類ですが、揃えるものがたくさんあります。まず、行政書士登録申請書、履歴書、誓約書、都道府県行政書士会への入会届、事務所の写真などです。添付書類として、行政書士試験合格証、戸籍抄本、住民票記載事項証明書、身分証明書、登記されていないことの証明書、更に必要に応じて、事務所の賃貸借契約書のコピーなども要ります。

面倒なのは履歴書で、学校卒業以降現在まで、1ヶ月の空白もなく記入する必要があります。転職の際に空白期間がある場合も、その空白期間を「無職」として記入しなければなりません。

身分証明書は、本籍のある市区町村役場の戸籍課で、破産宣告を受けていないことを証明する書類を交付してもらうことになります。交付手数料は、市区町村によって異なるようですが、おおむね200~300円くらいです。

登記されていないことの証明書とは、成年被後見人、被保佐人として登記されていないことの証明書で、法務局の本局の戸籍課で交付してもらうことができます。交付手数料は300円です。

両方とも、行政書士の欠格事由に該当していないことを証明する書類です。どちらも、郵送でも請求できますよ。





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